露点計測のおはなし

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「露点計測は、精度と再現性が、いのち」*露点計 校正のおはなし*

理論担当の、Taku と申します。

中学・高校と、教科では物理が好きで、勉強しなくても授業を聞いているだけで合格点を取っていました。

 

たった一つ中学時代に良く解らなかったのが、飽和水蒸気・露点・湿度で、分からないからと勉強していくうちに、遂に大学で、専攻する羽目になってしまいました

 

「たかが水分、されど水分」

 

簡単なようで、結構難しく奥が深いのです

専門に勉強してみて、それが分かり、まあ、中学・高校くらいでスッキリと分からなかったのは、無理もないと思った次第です

 

さて、ぼちぼち、表題の「露点計測は、精度と再現性が、いのち」のおはなしに入りましょうか

 

<精度>

計測器ですから、まずは精度が問題となります

露点計には必ず、仕様の精度の欄に、「±2.0℃DP」などと記載されております

 

これは、例えば真値が0℃DPの時に、この計器は「+2.0から-2.0の範囲内で指示しますよ」ということです

 

この精度を範囲内に保つのに、校正と補正という作業を行います

 

<JIS Z 8103:2000 のJIS計測用語「校正」の定義>

『計器又は測定系の示す値、若しくは実量器又は標準物質の表す値と、標準によって実現される値との間の関係を確定する一連の作業。備考 : 校正には,計器を調整して誤差を修正することは含まない。』

 

いつもながら、難解な言い回しで困ります

 

簡単に言うと、校正は、基準器(下記写真参照)と、指示を比較することなのです

(基準器としてよく使われている、英国ミッシェル社製の4000TRS)

 

その後、その指示を誤差範囲内に調整する作業が、補正です

 

難解に言いますと、

 

<JIS Z 8103:2000のJIS計測用語「補正」の定義>

『系統誤差を補正するために、補正前の結果に代数的に加えられる値叉はその値を加えること』

 

但し、実際の校正という言葉は、校正と補正を両方含めた意味で使われています

 

では、その校正が必要なのは、どのくらいの頻度なのでしょう

原理によって大きく異なります

 

上記写真の基準器は、ミラー式と呼ばれ、自分で調整して精度を保ちますので、5年に1回というところでしょうか

 

オンライン露点計によく使用されている酸化被膜の場合は、最低でも1年に1回は実施しなくてはいけません

 

<再現性>
もう1つは再現性です

 

せっかく校正で精度を誤差範囲内に収めても、次に計測したら外れていた、ということでは意味がありません

 

2回目も3回目も、何回やっても、校正したときの精度で指示するようであれば、使える露点計ということです

 

再現性は、仕様には通常記載されておりません

 

この再現性が優れていれば、少々誤差があっても、補正カーブのグラフを作って使えば役に立つ露点計となります

 

 

いかがですか、「精度と再現性」と「校正」のおはなしでした

 

以上、大まかなことを頭に入れておけば、今後の露点計測に役立つこと請け合いです

 

 

弊社ホームページ、修理・校正サービス [1] も併せてご覧ください。

 

執筆者:Taku

脚注
[1] 修理・校正サービス

 

 

 

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